亀谷 典生さん(亀谷窯業有限会社)

伝統の石州瓦に付加価値を!

2020.11.01

 文化3年(1806年)の創業以来、浜田市で石州瓦の製造や販売を行う亀谷窯業(有)の亀谷社長に、伝統産業への向き合い方、さらに経営者としてみた浜田に対する「次の100年への想い」を伺いました。

 


 

瓦づくり214年間の歴史

 ―亀谷さんの先祖は、浜田城の築城と深い関係があるんですよね?

(亀谷さん)はい。元和5年(1619年)に初代浜田藩主・古田重治公が浜田に入り浜田城を築城する際、摂津国(大阪)から瓦師を連れてきて瓦を造らせたそうです。その瓦師の子が亀谷初代岩田清次になります。それから214年間にわたって、石州瓦を製造してきました。

 時代は令和に、浜田市も400年、石州瓦も時代の変化を背景に、屋根瓦を残していくために、瓦タイル・瓦食器を展開しています。

 

 

 

屋根瓦からの脱却、新商品への挑戦

―家業を守っていくうえで大変なことや工夫していることを教えてください。

(亀谷さん)現在9代目として、事業継承し9年目となります。当時売上高は低迷、原価は高騰。屋根瓦以外の商品は、まだ主力となってない時期でした。伝統と技術を活かしてできること、ニーズから1つ1つ新商品を開発し、展示会に出ては、またニーズをひろう。その積み重ねと多くの関係者の支援があって、リッツカールトン東京に瓦タイルが採用になるなど、新たなマーケットを開拓しているところです。

 

 

 

開府400年記念商品

―時代やニーズを受け止め、試行錯誤しながら新商品を作るのですね。そして昨年の浜田開府400年に合わせて造られた、この瓦の箸置きも素敵ですね。

(亀谷さん)おしゃれでしょ?瓦箸置き「亀と福」に記念ロゴマークを刻印しました。いわみ福祉会ワークくわの木の皆さんが、1つ1つ丁寧に瓦の形を造り、亀谷が石州瓦特有の赤茶色のうわ薬をかけて焼き上げるというコラボレーションが実現しました。当社事務所で販売しています。⇒亀谷窯業ホームページ(外部サイトにリンクします)

 

 

 

次世代に日本屋根のある風景を残していきたい

―浜田応援団に手伝って欲しいことはありますか?

(亀谷さん)まず石州瓦を知ってほしいですね。当社では工場見学や陶芸体験も行っているので、お気軽にお問い合わせください。それから、浜田の石州瓦の風景をSNSなどでPRしてほしいです。ほかにも色々ありそうなので考えておきますね。

 

 

―亀谷さん、次の100年はどんな会社にしていきたいですか。浜田市の未来も気になります。

(亀谷さん)次の100年、継続していけるなら3世代が生きる時代ですね。次世代に日本屋根のある風景を残していきたい、赤瓦が山の緑に映えて石見の歴史を物語る、そんな想いで瓦業界はがんばっています。子ども時代に見慣れた風景やおいしい魚・野菜、そして仲間。都会を経験した次世代が帰りたくなる浜田にしたいですね。


(写真:浜田港福井地区臨港道路開通手形)

 

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