生産者の拠点である漁港や水産資源や自分たち働き手の未来。一方で、消費者の方は健康に食べたいという気持ち、美味しいという感動。両者の想いを受け止め、商品という形にして発信し届けることが、自分の役割だと教えてくれた株式会社シーライフの河上清貴さん。

　まさに、産地の資源と都会の消費者を結ぶコーディネーター業を担い、水産加工の仕事のイメージを変え、カッコイイな！憧れるな！という仕事にしていきたいという。

シーライフのプロフィール

‐河上専務の勤めておられるシーライフについて教えてください。

（河上専務）私の勤めている株式会社シーライフは2009年に父親が設立した水産加工の会社で、今年で12年目を迎えました。Sea(=海)とLIFE(生活、命)の共存、水産品のある食生活の普及というコンセプトでスタートしました。自分はしばらく浜田から離れていましたが、4年前に浜田にUターンで戻って、今は父親と共に仕事に励んでいます。

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‐これから目指す河上専務の目標はなんですか。

（河上専務）水産都市と呼ばれている浜田市ですが、近年は漁船や水産加工業者もかなり減ってきました。数少ない地元出身の担い手だからこそ感じる、これまで浜田市の水産業や雇用を支えてきた人たちの熱い想いに加えて、今後の課題である働き手不足や情報技術の遅れなどに対応すべく、幅広い方面へのPRの仕方や、仲間との連携を軸にして活動していきたいです。

　田舎の企業に居ても世界へ羽ばたけるという新しい企業モデルとなり、地元就職やUターン者を増やすことこそが故郷への最大の貢献ではないかと思います。次なる浜田市の水産加工業の未来に向かって、今後も自社と自身をカッコよく磨き上げていきます。

こだわりの干物や缶詰

‐一番人気のふるさと納税のメニューを教えてください。

（河上専務）うちの会社だけではないと思いますが、浜田と言えばやはりのどぐろが有名ですよね。のどぐろの魅力は、脂のノリ具合にあり、「白身のトロ」と称されるほどとろけて、旨味は濃く、口いっぱいに甘さが広がります。身が柔らかいため干物にすると旨味が凝縮され、噛みしめる旨さが広がります。

　私どもののどぐろの干物は、素材も当然ですが、塩加減などの加工技術や干し方など製法にもこだわっております。脂ののったのどぐろを是非ご賞味いただきたいと思います。

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‐数年前から缶詰の製造も始めたとお伺いしました。

（河上専務）もともとこの会社は先ほどお話したのどぐろの他にも、あじ、かれい、イカなどの干物の加工をメインとして販売していました。

　しかし、2018年にシーライフでは同時に缶詰製造もスタートさせました。実は、浜田市はかつて、いわしなどの缶詰工場も多くあったのですが、25年以上前についに最後の缶詰工場が廃業となってしまいました。獲れたての魚を缶詰にし復活させたいという想いから、クラウドファンディングなどで缶詰製造機の資金の協力を募り、ついに完成することができました。

　のどぐろ、あじ、かれいと言われるどんちっち3魚の水煮缶をはじめ、昨年には「今朝の浜（毎朝変わる旬魚缶）」という缶詰の商品化もできあがりました。これは、その日浜田で獲れた未利用魚（半端な数の漁獲で販売向きではない、または珍しい魚）を缶詰にしているので、普段食べられない貴重な魚が缶詰になることもあります。先程のふるさと納税の商品にもなっていますので是非ご賞味ください。

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‐つい先日市内の小学校の児童と缶詰製作を行ったと伺いしました。（2020.12.28アップデート）

（河上専務）はい、このたび日本財団「海と日本プロジェクト」において、浜田市立松原小学校の児童が北前船と水産業とのつながりを学び、地域の発展について考えました。

松原小学校5年生の24名が海や水産業のために自分たちに出来ることを考え、オリジナルの缶詰ラベルを制作しました。授業で学んだ地元水産業への想いを胸に、一生懸命に描いたお魚のイラストです。

　数量限定品ですので、お早めにお申し付けください。なお、子供たちが調理実習で考えた水煮缶詰を使ったオリジナルレシピ紙も同封します。

（写真：地域の発展につなげようと様々なアイデアを提案する児童たち）

～みんなで考えた缶詰です‼ぜひ食べてみてください～

・どんちっちのどぐろ水煮

・どんちっちあじ水煮

・どんちっちかれい水煮

・未利用魚の缶詰（まさば、にぎす、れんこだい）

　各１缶ずつ　（合計６缶）

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