関谷 忠之さん(有限会社土江本店)

浜田漁港周辺を賑わいの拠点に‼

2021.08.28

 浜田漁港に位置する、有限会社土江本店浜田漁港工場。社長の関谷さんは、今も現役で活躍し、浜田と松江だけでなく、関西・名古屋・広島などを行ったり来たりと大忙し。行動力の源は・・・

 2021年7月にオープンとなった浜田市の施設:山陰浜田港公設市場(はまだお魚市場)に合わせ、自社製品の製造だけでなく、同じ浜田漁港周辺エリアとして賑わいの拠点を目指しています。

 


 

土江本店のプロフィール

‐土江本店について教えてください。

(関谷さん)土江本店は、島根県松江市にある会社で私が3代目を継いでおります。松江市の工場では、自社の畑で育てた野菜を使って漬物の製造から販売を行っています。そうした中、島根県の西部地域でも何かできないか考え、浜田市で獲れる魚にも注目し、干物製造に着手しました。この場所には5年前くらいに工場を構えました。

 

 

‐なぜ浜田のお魚に注目されたのですか?

(関谷さん)知っている方もいるかもしれませんが、底引網漁船は、主に浜田沖から九州対馬沖で漁を行っています。浜田沖から対馬沖までは海底が約200メートル程度の浅い海で繋がっており、さらに寒流と暖流がぶつかる位置にあるため、多くのプランクトンに恵まれています。

 加えて、高津川・浜田川・江の川が日本海に流れており、山のミネラルを豊富に含んだ成分により良質なプランクトンが生息しています。このため、プランクトンを食べる魚も栄養価の高い、脂・旨みのある上質な魚になります。

 我々は、漬物製造で得た発酵・熟成のノウハウを最大限に活用できるので、浜田の最高の素材で最高の商品をお届けできる自信がありました。

(写真:浜田から対馬沖まで200mの浅瀬で繋がっている 【提供】島根県水産技術センター)

                      

 

 

こだわりの奉書干物

‐工場の外観を拝見しました。「奉書干し」工場という看板がありましたが、奉書干しとは何ですか?

(関谷さん)奉書干しとは、弊社オリジナルのブランド名です。魚を乾燥させるときに奉書紙(和紙のようなもの)を使っているため、「奉書干し」と名づけました。奉書紙を使うことにより、魚から出る余分な水分や生臭さが吸収され、干す工程において均一に仕上がるので、召し上がる際にふっくら柔らかい食感が味わえます。一夜干しとは違った食感を楽しんでもらえます。

 せっかくなので、工場の中をご案内しましょう♪

 

(関谷さん)まず浜田で獲れた新鮮な生の魚はこちらの工場に運ばれ、ベテラン職人の手により、1枚ずつ丁寧に開きにしていきます。次に、マイナス25℃に保ってある発酵熟成急速冷凍庫で1日寝かせることでうまみを中に閉じ込めます。こちらは、自社開発した白金触媒の技術により、殺菌技術だけでなく、魚の生臭さを抑え、さらに魚の色目も鮮やかなまま保つことができます。

 

(関谷さん)急速冷凍を終えると、次に乾燥の工程に入ります。先ほどご説明しましたが、奉書紙で1枚づつ魚に含まれる水分を吸収していくのです。水分の吸収に加え、臭みを抑えることにも繋がっています。

  

 

(関谷さん)最後に真空包装機で仕上げに入ります。この真空包装機によりご家庭の冷凍庫でも長期保存にも耐えられます。

 

(関谷さん)皆さんのご家庭では、魚焼きグリルでこんがりと焦げ目がつく程度に焼くと美味しく召し上がっていただけます。お好みで、すだち・ポン酢をかけていただきますと香りも引き立ち、違った味をお楽しみいただけます。

  

 

 

‐土江本店の商品はどこで購入できますか。

(関谷さん)浜田市内であればスーパーで販売しています。また毎週土・日はお隣のやなぎ水産の朝市でも販売しています。浜田の工場で作った漬物もご用意しています。

 

(関谷さん)また、市外にお住まいの方はふるさと納税の商品にもありますので、お試しください。

  

(写真左:のどぐろの「奉書干し」  写真右:「奉書干し」詰合せBセット)

※ふるさとチョイス のどぐろの「奉書干し」のサイトは こちら

※ふるさとチョイス 「奉書干し」詰合せBセットのサイトは こちら

 

 

 

次なるチャレンジ

‐今後どのようなことに挑戦していきたいですか。

(関谷さん)実は浜田応援団でも紹介されている、やなぎ水産やシーライフさんたちと共に、「浜っ粉協議会」というプロジェクトチームを結成しております。廃棄しているアラ(頭・骨・内臓など)や未利用魚を有効活用し、各企業の知恵やアイデアで商品や材料として新たな商品開発ができないかと考えています。加熱水蒸気発生設備で、高温乾燥・粉砕することにより天然素材の魚パウダーを開発し、栄養補助食品や加工食品の副材料として、販路開拓にもチャレンジしていきます。

 

 

‐関谷さんには限界という言葉が見当たりませんね(笑)

(関谷さん)自分の行動力の源でもあるのですが、生涯チャレンジ精神を忘れないことを大事にしています。まだまだ自分にできることはたくさんあるし、一緒になって盛り上げてくれる人がいたら色々なことに挑戦したいですね。いつでもお声かけください。

 7月に浜田お魚市場がOPENしましたので、我々も力をお貸ししたいと考えています。はまだお魚市場に来たお客さんが、そのまま帰るのではなく、他の観光施設にも繋げていけるような拠点、題して「浜田特産プラザ」としてお手伝いできるかと考えております。買物された方が立ち寄れて、休憩したり、市内の温泉や観光施設にも立ち寄れる情報もお届けできる場ですね。夢はミニバスを走らせることができればいいなと考えています。

 これに合わせて自社でも、燻製場を作りたいと考えていますし、まだ敷地にも余裕があるので、他の企業参入も受け入れていきたいと考えています。

 

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